SunnyHills at Minami-Aoyama 建物について

By 12:01


今日は私たちのお店の建物についてお話しようと思います。
建築家隈研吾のデザインで、2013年12月に竣工(完成)しました。
およそ1年の設計期間と、さらに1年の施工期間をかけて作られました。

工事期間の三分の一にあたる4か月をかけたのが、一番の目玉であるファサード(建物の正面、建物の顔の木組み)です。岐阜東濃地方のヒノキを使用し、その中でも特に、節の少ないものを選りすぐった角材(6センチ×6センチ)を複雑に組み上げました。これらの材をすべてをつなぎ合わせると延べ3.7キロにもなります。
「地獄組」という、障子などに古来より使われてきた組木細工の手法を、応用して作られた三次元のグリッドは、材と材とのつなぎ目と、定位置からずれないように入れているビス以外は、接着剤や継ぎ材などを一切使わずに組み上げられています。


建築的観点からの最大の特徴としては、この木組みが建物の構造の一部となっているということです。通常、このようなファサードは自立させることも難しく、建物に寄りかかっているものがほとんどです。しかし、この建物では、木組みが自立しているだけではなく、各階の床の荷重の一部を支えています。つまり、ファサードが柱のような役割をしているのです。
これは、世界でも珍しいことのようです。


店舗の設計には、意匠設計(デザイン)は隈研吾建築都市設計事務所が、佐藤淳構造設計事務所が構造設計に関わっています。隈事務所のチームが考えたかっこいいデザインが、実際に実現可能かを佐藤事務所チームが計算し、構造が足りない部分を補強し、その補強部分を隈事務所で意匠的観点から見直す。このプロセスを何度も繰り返すことによって完成したデザインを、施工会社や大工さんたちが作り上げていきました。

話したいことが多く、一度では語りきれないので、今回はここまで。

遠方に住まわれていてご来店いただくことが難しい方は
https://goo.gl/maps/i2CAu
こちらで店舗の雰囲気を体験いただくことができます
とはいえ、できることならば、実際にご来店いただき体験していただきたいものですが・・・